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彼は40キロを超えた。 [火の言葉、水の言葉]

『あれ、太りましたね』。かかりつけのS医師から非難ともとれる観察のひとことがとんだ。こんにちは、と診療室のドアを開けた直後だ。計量デスクにとびのったテディはいつものようにオッターテイルを振りたてる。ブンブン・ブブブン。ひとしきり振りつづけ気がすんだのかようやく「ダウン」に耳を傾けた。尾を微妙にすこし振ってはいたが、計量はできたらしい。『40.5です』。うへぇ、この1ヶ月で1.5キロも増えていた。毎日7キロ歩き、適当にボール投げやフリスビーで遊んでいるのに。▼しかし、思いあたる節がないでもない。ふたつばかりあるかもしれない。土手でボール投げをしなくなったなぁ、チーズを間食に与えていたなぁ・・・。▼まず《土手でボール投げ》。自宅から15分歩くと対岸に埼玉県をもつ江戸川に出る。この土手を上流に向かって約2キロ強、颯爽と歩く。そして「運河」河口で折り返す。この折り返し地点からがテディにとっての運動タイム。土手下に向かって投げられた軟球を追って脱兎のごとくに走り出す。探すや否や、ボールを加え全速力で土手を駆け上がってくる。これが約2キロ弱、繰り返される。往路の2キロ強は彼はもたない。土手がけっこう急勾配だからだ。しかし、この《土手球追い走り》も4月いっぱいだ。土手の雑草が繁茂し、ノミ・ダニを背負い込んでくることがわかったからだ。今は土手をウォーキングしないわけではないが、ボール投げは控えている。これで運動量は減ったかも。▼つぎに《チーズを間食に与えて》いたこどだ。彼の世話役は基本的にぼくだ。しかし、海外出張などがあるとどうしても家内に頼まざるを得ない。ぼくほど厳密に彼を管理できない家内はどうしても彼の自主性を重んじてしまうのがつねだ。散歩のあいだもどうやらあっちに寄りたい、こっちで片足を上げたい気持ちを細かくコントロールしてないようだ。出張から帰国してウォーキングに連れ出すと、どうにも勝手にリーシを引っ張ることに気がついたウォーキングの間じゅうしきりにぼくの顔を見上げては、「ちょっと立ち寄れ」と目で合図を送ってくる。隙をみつけては傍らの草むらに走ろうとする。土手に行かない日は約6キロを付近の畑や農耕地で歩き、仕上げに公園に立ち寄り、トレイニングをかねたボール投げやフリスビーで遊んでやることになっている。その公園ではボールを投げると、くわえた直後にもどってこなくなっていた。くわえたまま付近の草むらのにおいをかぐ、あるいは片足を上げている・・・。しかっても無意味だと思い、呼び寄せに素直に応じた時は、かならずあらかじめ持参のチーズをあげるようにしていたのだ。このチーズも肥満化の元凶のひとつだったのではないか。▼そんなわけでテディは現在節食の身である。かれのフードはロイヤルカナン、これを一日500gとしていたのだが、最近は450gを上限としている。医師によれば、運動量が豊富だった彼は筋肉もきちんとつき、理想のシェイプに近い体形を保っていた。下腹がへこんでおり、じっさいのところ脚も長く見えた。なんとか美しい体形に、一日も早くもどしてあげたいものだ。了(06/17) ※筆者のウェブサイトへどうぞ⇒ http://www007.upp.so-net.ne.jp/rosebud/


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