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『ジャンプ!ボーイズ』を観た。

▼かつて、北京のある大学と業務上の提携を画したことがあった。そして中国人の大学生10人くらいと市場調査にかんして意見交換会をしたことがある。彼らはだれもみな大学1~2年生で日本人と比べればとても少年少女のような外見だった。“あぁ、首都北京の学生とはいえ日本人の学生にはない石鹸の香りがするなぁ”というのが彼らとの初対面直後の印象だった。▼しかし、市場調査についての日本側からの要件を説明し終えると、ぼくの印象は一変させられた。“なにか質問ありますか”・・・ぼくの説明に対するかれらの質問は、ぼくをたじろがせた。それは、ある学生の言葉だった。いわく『わたしたちには《国家観》にも配慮しながら回答せざるを得ないことがある。したがってこの質問はもっと訊き方を変える必要がある。このままでは意味が広すぎて漠然としてしまう恐れがある』。(あまり好きではない言葉だが)《平和ぼけ》している日本人には考えられないスケイルのコメントが《石鹸》大学生から発せられたのだった。イデオロギーの差というひと言ではかたづけられないなぁ、と感じたものだった。
▼梅雨の合間の一日、試写会に行った。『ジャンプ!ボーイズ』。
台湾の6~9歳の少年7人が、熱血コーチと一緒に全国ジュニア体操大会の金メダルを目指して猛特訓する姿を追ったドキュメンタリー映画。無名監督、無名の子供たちを追ったドキュメンタリーは台湾で大ヒット、なんと台湾金馬賞ドキュメンタリー部門最優秀賞を受賞する快挙を成し遂げたという。▼「いつかオリンピックに出たい!」という思いを胸に毎日練習に励む子供たち。すこしでも高く跳び、すこしでもきれいに着地を決めたい。でもその道はきびしい。コーチとの一対一の恐怖のストレッチ、逆立ちの刑など、辛いことはたくさんある。苦しくて泣いても、転んで痛くても、それでも起き上がり、歯を食いしばって練習を続ける。子供らしい遊びも我慢しているというのに、少年たちにはまったく悲壮感がない。健気に練習に励む彼らの姿が老若男女の心を打つ。▼しかし、ぼくに届いたのはある少年のひと言だった。『国の代表になって戦いたい』・・・この言葉は、国を守る、というきわめて日常的な気概がもとになっているという意味で、WBCやワールドカップへ選抜されたいという日本の選手の想いとは似て非なるものだ。▼健気な少年たちの瞳に感動しつつ、しかし、中国の《石鹸》大学生も想いだされて複雑な想いで帰路についたのだ。公式ブログのURLは、http://ameblo.jp/jumpboys/ ・・・ぜひのぞいてみてほしいなぁ。

 

あ、ぼくのウェブサイトにもどうぞ。⇒ http://www007.upp.so-net.ne.jp/rosebud/ 


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柿の木

アメリカ出張、お帰りなさい。

このドキュメンタリーは是非アメリカの小学生に見せたいですよね。特にうちの子たちに!

ところで・・・
柿の木も梓の人も一路人も皆わたし、デス。

行き当たりばったりにHPやらブログを始めたので、色んなニックネームを持つ羽目になってしまって・・・
当人が混乱してます。

新たにブログを始めましたがトラックバックしてみたので見に来てください。閑古鳥が鳴いてるので是非コメントをお願いします。(ニックネームで結構です)
by 柿の木 (2006-08-30 05:00) 

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